「さぁ?」



…………………………。

そんなあっさり返されたら、逆に困る。


顔をあげて凪原を見ると彼女は桜の樹を見上げてバケツをくるくると回していた。


「分かんないなら、考えなくていいんじゃない?」


平淡な聲で諭すように言われ、俺はポカンと口を開ける。


「え、……。あ、ああ………?」