ガサッと茂みを抜けたその場所は、さっきとなんら変わらない桜の樹が咲く場所だった。 「……え、」 帰れるという喜びに半笑いになった表情のまま、俺は固まった。 「…これは……」 やや遅れてきた凪原も驚いてるようだった。 「え、な……。なんでだよ…!」 知らず知らずのうちに戻ってたのか? そんな馬鹿な。