確かここから来たはずだ。 ガサガサと歩いてると、ふいに霧が出てきた。 とたんに視界が濃い灰色に覆われる。 不明瞭な視界で、俺は本当に進んでるのかと不安になった。 「…凪原?」 不安から思わずそばにいるであろう彼女の名前を呼ぶと、すぐ後ろから「なに?」聞こえてきた。 その聲にほっとしてさらに進む。