「……4組の、凪原夏輝」


「あっそうか…。俺は1組の北見、」


一瞬、下の名前を言おうかと迷ったがあっちはちゃんと名前を答えてくれたのだ。

同じように答えなければ失礼だろう。


「北見……悠」

「はるか………」


そいつ…凪原は俺の名前を何回か反芻したあと、まったく邪気のない笑顔で。

「女みたいな名前だね」


「………………」


言わなきゃよかった。