俺は霞の手を取った。


実体がないのに血が流れたから、彼女だけは他の村人たちとは違うのだろう。

案の定、かんざしは彼女の冷たい手のひらに乗った。


「あと、……事情も知れないのにひどいこと言って、悪かった。
だから……………。ええと…。
――――――幸せにな」


プッと後ろで凪原が吹き出したのがわかる。

とたんに恥ずかしくなって、俺は顔を真っ赤にさせて吠えた。


「っなんだよ!」

「……いや?ただ、北見は優しいなって思って」

「…………………なんだよ」