女はその時はじめて俺の存在に気づいたようにこちらを向くと、男の頭からなにかを抜き取りそれを振り上げた。 たくさんの血がついた、斧を。 殺される…!! 何もできずギュッと目をつぶってると、後ろから腕を思いっきり引っ張られた。 「!?」 転ぶのを避け思わず立ち上がると、俺は誰かに引っ張られたまま走り出した。