霞は、動かない。


いや動けないんだ。

今までの自分の所業に、責任を感じてその罪の意識が彼女を苛んでいる。


「…なぁ」


俺は思わず口を開いた。

「許せないと言ったのは…俺だけど、その…。
もう、いいんじゃないか。お前はずっと苦しんできたんだろ?なら、きっと神様も許してくれるよ。……だから」


こう言うことで、俺がしたことを肯定したいという浅ましさも込めて。


「今度こそ、幸助さんと一緒に、桜を見に行っておいで」