そっか、扉が開かないなら開ければいい。

その先にしか道がないのなら、扉を壊してでも前に進めばいい。


簡単なことだ。


腕を何度も振り上げたせいで、傷口が開いたのか、凪原は肩をおさえて壁に寄りかかる。

「ほら、もう出られるよ。この屋敷から村から出るんだ」


霞の震えは止まっていたが、彼女が歩き出す様子はない。


救われないと許されないという思いが、彼女をこの場から離さないのだろう。