「『羅刹』は、願いを、叶える、だけの、存在だ!だったら、よいしょ…こう、願えばいい」


斧が突き立てられるたび、扉はかわいそうなほどボロボロになっていった。


「あいつらにとって、この扉がはじまりで、終わりなんだよ。ならここから出ればいい。もう終わりにしよう。良心の呵責に苛まれるのは…」

「………………」


よいしょ!と最後の一振りで、扉は大きな音をたてて破壊された。


とたんに薄暗かった神殿内に光が差し込む。

外は白い光で覆われていて、先が見えない。

けれどその光には禍々しい気はしなかった。
むしろ、心地よい。