「……北見には女心がわからない」


憮然とした態度で言われ、俺はなぜかうっと声をつまらせた。


これでも女子には普通に接してきた方なんだが……。


「とりあえず、この向こうから変な気がする」

「そんなの…」

今さらだろ。
そんなもんこの村に来てからいつもしてる。


俺は扉の取っ手に手をかけた。

「行くぞ。さっさと帰るんだ」