「!」


目の前に突然、半透明の人が現れた。


その人は逃げようとしてるわけでもなく、ただ廊下に佇んでいる。

まだ若い、20代前後のひょろっとした男性だ。


彼はすっ…と歩き始めた。

まるでこっちへ来いと、道案内するかのように。


俺と凪原は顔を見合わせ、その男性についていくことにした。