“『この村に来てから1年になりますが、見たことはありませんね。ここは神域だそうで』”

“『ああ、神域というのはまぁおいといて。ここは来ることすら阻まれる場所だからね。美しすぎて恐れ多い…とかね』”


“慣れない冗談を言うものだから、私はおかしくて笑ってしまった。”

“冗談にではなく、恥ずかしそうに照れる幸助さんがおかしかったから。”


“『あ…じゃあこのかんざしもこの黄泉桜で?』”

“『ああ、よくわかったね。黄泉桜はずっと咲き続けるから花弁だけの状態になってもそのままだから枯れる心配はないよ。
父様には怒鳴られたけどね』”