“もう使わなくなった物を貰い、ほぼ幸助さんの手で私の部屋は出来上がった。” “女の子の部屋は難しいと言っていたが、私は部屋をもらえただけで満足で、特になにも求めなかった。” “しかし幸助さんはそれでは気がすまないらしく、外からもらってきた着物やかんざしなどをくれる。” “特に桜のかんざしは私と幸助さんのお気に入りだ。” “彼のそばにいると、私はまだ15の女だということを知らされて、恥ずかしいやら嬉しいやら。” “とにかく幸せな毎日だった。”