“『口では偉そうだけど、本当は弱い人なんだ。いざ危機が迫ると焦って、それで羅刹様に頼るしかない。
でも、いい人だよ。父様は。自分が好きだから、何が一番大切かわかってる。
まぁ怒ってはいいから恨まないでくれ』”


“彼はとても優しい人なのだろう。”

”もしものとき贄にされるかもしれないのに、父を憎むなと言っている。”

“彼はきっと、そのもしものとき自分を犠牲にしてでも誰かを救う類いの人だ。”


“『君の勇気に感謝と敬意を。君が決断しなければ、私は父の前には立てなかった』”

“『………いえ、そんな』”