”『父様…私に任せてください。いも知れぬ異形のものに頼らず、人の手で歩いて見せましょう』“


”しばらく幸助さんと神主は互いに視線をそらず見つめあった。“


”やがて、神主は馬鹿馬鹿しいとばかりに首を左右に振り、『ならば、歩む先が闇であった時、お前が贄となれ』と言い放ち背を向けて去って行った。”


“広い神殿には私と幸助さんだけになる。”


“助けてくれたお礼を言うべきなのだろうが、聲をかけてもいいだろうか。”

“私が迷ってると、幸助さんは柔らかい微笑みを向けてきた。”