2階にはあまり血が飛んでなかった。 相変わらず物が散乱してるが下に比べれば血や影がないせいか空気が重くない。 ”おにが来る……!“ 聲の方向に視線を向ければ、立て掛けられた着物の下から小さな子供が見えた。 かくれんぼでもしてるのだろうか。 目立った外傷は見られないが、体が半透明だ。 今は無事でも、いずれこの子供は……。 そう思うと直視するのが辛い。