“村カラハ、出さない”



「あの斧女はここ上ったのか?」

「ここで消えたから、たぶん」


「たぶん、か」

まぁいなくても、行ってみて損はないだろう。
何かあるかもしれない。


俺は凪原から手燭を受けとり先に階段を上がった。

一段踏むごとにピシッとか嫌な音がするが、二人くらいなら平気で行けそうだ。