『羅刹』とは敬うべき神でもあり、忌むべき魔の物でもある。


人の願いをどんなものを犠牲しても叶える代わりに、その人の心を狂わせる。


一年中ずっと咲き続ける『黄泉桜』だけが『羅刹』を鎮め、『羅刹』となった者を解放する役割をもつ。



そしてあの少女は、『羅刹』の力を得て村人を皆殺しにした。



そこまではわかった。

わからないのは、あの少女の心だ。