気絶どころじゃすまなさそうだ。


凪原も、雷怖いのにここまで俺を運んでくれて本当に感謝してもしきれない。

同時に自分が情けなくて仕方ない。



「それより北見、ゆいって誰?」


「…………え」

「寝言で言ってた。ゆいゆいって」


あー…。
いくら夢の内容があれだからって寝言で弟の名前呼ぶとか……ブラコンか。


「弟だよ。唯って言うんだ」


「………ふーん」