結局、弟は俺の泣き聲を聞き付けた近所の人に助けられた。 死にはしなかったものの、そのあまりに衝撃的な事故は幼い俺たちにトラウマを植え付けるには十分すぎる出来事だった。 もうなにもできずに、大切な人が傷ついてくのを見たくない。 知り合いじゃなくても、それでの目の前で人が傷ついてくのを見たくない。 もうあんな思いをしたくない。 なのに………。