「!」


部屋の中央付近から、少女の聲がした。


その場所には、血で赤く染まった桜の花弁が落ちている。




”……助けて…だれか………“



頭の中に聲が響いてくる。

俺たちが桜をとるのを待ってるのか、聲はより悲痛さを増していった。



“………もう誰一人…殺したくない”


ならば何故関係ない人まで殺した。


俺は奥歯を噛みしめ、桜を手に取った。

手のひらにじんわりと乾いてない血が広がる。

非常に気持ち悪い。