「……………!!」 俺は手で口を塞ぎ、悲鳴を殺した。 彼女は俺たちの存在を認識してないのか通りすぎて行く。 その先には、いつの間にか一人の男性がこちらに背を向けて座っていた。 他の村人たちより、比較的現代的な服を着ておりなにかを手帳に走り書きしてる。 また……見てるしかないのか。 目の前で人が殺されてるのを。 助けたい…でも俺の聲は彼らには届かないんだ。 どうあがいても、この繰り返されている惨劇の中で、彼らは殺される運命にある。