扉の向こうはL字型の廊下になっていて、壁や床にはたくさんの血が飛び散っていた。 黒い人型の影がところどころあり、今凪原が触ってる扉に寄りかかるような形の影がある。 やはり血まみれである。 「ううぅ………」 だから嫌だったのに…! 目を覆いたくなる光景なのに、凪原は平気な顔をして燭台を手にさくさく進んでいる。 おかしい…。 こいつは絶対人としておかしい。 でもこんな場所に一人になるのは嫌なので、彼女についてくしかない。