小さな村だからすぐに桜の樹がある階段の前に辿り着く。


さて「どうする?」


「どうって…」


ここに来たのはお前なのに…。


「そうだなぁ……」

もう一度桜の樹に戻るか?だけど戻っても何も変わらないだろう。


村をあらかた回ったが何もない。

あと行ってないのは。


俺はチラッと左を見た。

階段のそばには、赤茶色の鳥居とその先へ続く石造りの橋がある。