クッキー一枚ですっかり機嫌が良くなった凪原は道中ずっと「さーくーらー♪さーくーらー♪」と懐かしい歌を口ずさんでいた。 「なぁ、ご機嫌のところ悪いんだが、お前どこに向かってんだ?」 「桜」 「………ああ」 桜の樹があった場所か。 慣れというのは恐ろしいもので、凪原の言動やこの村の空気にも慣れてきてあまり恐怖を感じなくなってきた。 それにしても、 「凪原…なんかこの村寒くないか?」 最初は村の雰囲気のせいかと考えていたが、違かったらしい。