今日はバイトを休んでしまった。

朝は頑張って起きたものの、どうしても行く気分にならなかったのだ。


『具合が悪いので……』

と電話した時、心配してくれる店長に心が痛くなった。


昨日は、色々な事が一気に起こり過ぎたんだ。

ベットの上でギラギラと輝く道路を見ながら、翔君の事を考えていた。


今頃、蘭さんと一緒なのかな?


なんて、諦めるって決めたはずなのに、気が付くと翔君の事を思っていた。


嫌いになれたら楽なのに……


朝から8回目のため息をつくと、居間に洗濯物を取りに行った。

お父さんもお母さんも出掛けていて、ガランとした空間に犬の鳴き声だけが響いている。

庭に干してある洗濯物の中から、昨日借りた蓮のTシャツをハンガーから外した。
日差しが強いからか、朝干したばかりなのにもう乾いている。

部屋に戻ると、Tシャツを綺麗にたたんだ。