蘭さんが翔君の幼なじみで、昔からよく一緒に過ごしていた事。

ずっと、2人は付き合っててお似合いのカップルだった事。

蘭さんがバイオリンの奏者を目指していた事。

高校に入ってから、蘭さんは高校を休学し海外留学に行ってしまった事。

それを機に、2人が別れた事。

ずっとずっと、翔君は蘭さんを好きだった事。


蘭さんも……翔君を好きだった事。


ぽつり、ぽつり話していく蓮。

その一言一言に歴史が有って重みが有って、私に入り込む隙間なんて無いんだって言われているみたいだった。


結局、翔君は私なんか好きじゃなかったんだよね。

ただ、翔君の彼女で居れた3日間は、死ぬ程幸せだった。


それだけは、変わらない事実。


翔君は、どうなんだろう?
今となっては不明。


こんな事になっても嫌いじゃない。


嫌いになれない。


どうしたら忘れられる?