汗だくの私を見ながら

「おはよう、愛莉。ってか、すごい汗」

「だって、超ダッシュで自転車こいで来たんだもん」

そう言うと、私は横の男性を見た。

かなり体格が良く、着ているTシャツがものすごく小さくみえる。


そんな私の視線に気づいた彩乃は


「あっ、2人共初めてだよね。彼氏の海斗。海斗、こっちがウワサの愛莉だよ」


「はじめまして。彩乃から色々と噂は聞いてるよ」


そう笑顔で言う海斗さん。



う…噂の?!



私は彩乃の耳元で

「何の話をしたのよ?」

と、聞くと

「可哀想な恋愛をした子って言っただけだよ」

そう言うと、ペロッと舌を出した。


なっ…!!!


彩乃ったら、ヒドすぎる!!


まぁ、あながち間違いじゃないから反論出来ないんだけどね。

しょんぼりしている私に

「バカね、冗談よ。可愛いのに彼氏が出来ない子って言っただけだよ」

その横で、海斗さんも笑ってるし。


なんか、2人共ラブラブで良いなぁ~


ちょっとへこんできたわ。


私の恋愛経験は、本当にヒドいのばっかりだからな……