それはもの凄くキレイで、息をする事さえ忘れる程の迫力だったんだ。
最後の花火が散った時、観客から拍手が沸き起こる。
私達もつられて拍手をした。
煙が夏を演出していた。
多分、来年からこの匂いをかいだら花火を思い出すんだろうな。
誰もが終わったと思い立ち上がろうとした時、花火が上がる音がした。
―――ヒュー――
観客みんなが不思議そうに見上げた先には、ハート形の花火が打ち上がったんだ。
―――ドン
遅れて聞こえる音と振動が心地よかった。
一瞬静まり返った土手は、まるで人が居ないかの様にシーンとしてた。
ゆっくりと煙が消えていく。
観客が一体となって【愛】を感じた瞬間だったんじゃないかな?
恋人と
夫婦と
子供と
友達と
親子と……
粋だよね。
私達は……
顔を見合わせて笑い合っていた。

