「大丈夫なの?」
「ん?ああ、あれは元カノ。前に話した借金の肩代わりした」
「え――――――っ!!!!
マジ?!ちょっと、追いかけて文句言わなきゃだよ」
そういきり立つ私を止めながら
「いやいや、もういいから」
なんて言う蓮。
そんなの私の気が済みません。
ジタバタと暴れる私に
「又、浴衣がグチャグチャになるぞ」
って。
そうでした。
私ったら、つくづく女の子じゃないね。
微妙に凹み気味の私に、
「黙ってたら可愛いんだから、黙ってろ」
って、それは褒めてるのかけなしているのか分からないんですが……
私も対抗して
「蓮も黙ってたらイケメンだよ」
なんてニヤニヤしてみました。
「なんだと――」
ヒィ―――!!!
『ヤバい』って思った瞬間
―――ドンドン―ドン
花火大会が始まる合図がした。

