「………空っぽになるくらい、悲しい。
考える気力もわいてこないの。

この一週間、ぼんやりしてばかりで、時間だけが過ぎていってる。

でも───……

気持ちを伝え合えたことで、逃げてばかりいた時よりも、“仕方ない”って納得出来てる自分もいる……」


……言ってることは、別に強がりでもなんでもない。


今のあたしの、素直な気持ち……


「育ってしまった想いをどうすることも出来なくて、悩んでた時も辛かったけど、

伝えてしまった今、やっぱり辛い……

でも……ほんの一瞬だけど、幸せな時間あったから───気持ちが満たされて、ちょっとだけ救われた気がするの。

まだまだ、元気になんてなれないけど……」


───そう。


何度思い返しても、

同じところに、行きつくの。



郁生くんが、好き。

逃げずに想いを伝えたことに、後悔はない。


「好き」って応えてくれて、───触れあえて、すごく嬉しかった。幸せだった。



だから……今度こそ、離れなきゃいけない、って。