「どうして家出したの?」


「あのね…、ママがさいこんするからっ………引っこすって…………美夜ね…、琉生くんとずっと一緒に居たくて………」


「…………そっか」


私を安心させるようにギュッと抱き締めてくれた。



「僕もみゃーちゃんとはなれたくないよ…。でもね、大人のじじょーだからってお母さんが言ってた…。だから、しょーがないって」



私をあやすように優しく言ってくれたのを覚えてる。

聞きながらずっと悲しくて、寂しくて泣いていた。


「…みゃーちゃん。はなれてても、僕はみゃーちゃんだけが好きだよ?」


「僕とみゃーちゃんが大人になったら結婚しよ?」



−チュッ


私の唇に優しくキスをしてくれた。



「うんっ、約束だよ!!琉生くん」


ギュッと抱き締めながら幼い私は眠りについた。


それが幼い頃、琉生くんと2人だけの約束………。



それから私はママと2人で新しいパパが居るお家に引っ越した。