恥ずかしさもあるけど、

祐介くんがあたしと同じく気持ちでいてくれたことがなにより嬉しかった。




「タコみてぇ……ぶはっ」


「だ、誰のせいだと……!」




っていうか、

よく考えたら、さっきから恥ずかしい格好してるよね、これ。



いや、よく考えなくてもそうなんだけどさ。




「未生が悪いんだろ。無防備なカッコしやがって…誘ってんの?」


「……うぇ!?ち、ちが……!」




って言ってる間にも、近づいてくる整った顔。


あたしは反射的に目をギュッと瞑る。



……もしかしなくても、き、キスだよね?


こういう時って、どうすればいいの?

ただ目を瞑っていればいいのかな?




わけもわからず目を瞑っていること数秒。


唇にやってくるはずのソレはいつまで経ってもやって来ず。