悪魔と(仮)契約





「…僕にこんな事をするなんてね……」




ほっとしたのもつかの間、


倒れていた光貴くんがフラフラしながら立ち上がる。



無意識に体が強張ってしまう。



そんなあたしの様子に気づいたのか


あたしの前に立ち




「心配すんなって。全部俺に任せろ」




と、あたしだけに聞こえるような声の大きさで


そんな言葉をかけてくれる。




あぁ………あたし…もう誤魔化しきれないや……。



恋なんてしないって、自分の心に言い聞かせてきたけど


もう限界。



いつの間にか、こんなにも気持ちが溢れてる。



あたし……祐介くんが好き。




「んで、こんな事ってなに?」