「つーかさぁ、俺のこといじめてるヒマがあんならもう帰ろぉぜー。
俺この後エミちゃんと約束あんだよー」
俺の肩を揺らしながらそう言ってくる。
つか、それなら1人で帰れよ……。
「あのなぁ!だから俺は………」
そこまで言って春翔の立っている廊下側に
目をやった時だった。
どこか見覚えのある男と女が歩いて行くのが目に入る。
普通、それだけなら目をとめたりはしない。
どうして俺がその2人を見てとまったりしたのか……
その女が…未生だったからだ……。
前を歩いてる男は確か……
あの日屋上で未生をひどい振り方をしてた
相島…とか言ってたっけ………。

