担任の水本先生がそう叫んだところで、現実に引き戻された。




「きりーつ、れーい」


『ありがとうございましたー』




その声と共に教室内は一気に騒がしくなる。



みんな悩み事なさそうでいいなぁ……←(失礼)




「ねぇねぇ、未生ちゃーん」


「…ふぇ?」




机に片肘をついて悩んでいると、誰かに声をかけられた。




「あ、愛梨ちゃん」


「今日もどこか寄って行こっか」




愛梨ちゃんはそう笑顔で言った。



ここ最近、愛梨ちゃんはあたしに気を使ってくれているのか


放課後、遊びに誘ってくれる。




「うん!あ、結子ちゃんも「おーい、未生ー」




結子ちゃんも一緒に行こうと言おうとしたあたしの言葉は


結子ちゃん本人の言葉によって遮られた。