悪魔と(仮)契約





ましてあたしは、祐介くんのことが好き…かどうかも分かってない……。



だから、大人しく西園寺さんの気持ちを受けようと思ったの。



あたしは身構えるために目を瞑る。



だけど、いつまでたっても頬に痛みがやってくることはなかった。



恐る恐る目を開けてみると………




「……!?ウソ…祐介くん!?」




そう、そこには西園寺さんの手首を掴んでいる

祐介くんがいた。




「よっ。つーかさ、やっぱお前って言う時は言うよな。マジおもしれぇ」


「はぁ!?見てたんなら早く出てきてよぉ……!」




やっぱり悪魔だ……この人。



ちょっとカッコいいとか思っちゃったあたしはバカだ、うん。




「…まぁ、でも…なんつーか……

う、嬉しかったから……さんきゅ…」




ドキッーー…




ダメ…、それは反則だって……。



そんな真っ赤な顔して、そんな言葉……



ドキドキで、自分でも顔が熱くなるのがわかる。