「そ、そんなことない、デスよ…」
誤魔化そうとしても、目が泳いでいるのが自分でもわかる。
わっかりやすく動揺してるなー、あたし。
「……ぶはっ、またタコみてぇになってる」
「……え」
祐介くんに笑いながら指摘されて、頰に手を添えてみると、熱い。
目だけでなく、熱まで反応してましたか…。
「…ったく、ウブだなー」
なんて笑いながら言って、立ち上がる祐介くんに
あたしは首を傾げる。
「…もしかして、帰るの?」
「おー。こんな時間だし、あんま長居すんのもよくねぇだろ?」
時計を見ると、7時前。
……そっか。もう夜ご飯の時間だもんね。
祐介くんの家でも、祐介くんのお母さんが夜ご飯を作って待っているに違いない。

