「なに、アホ面してんだよ」


「……っ、え!?」



頭の上にポンポンと感じる感触は、

優しくて、ほんのりと暖かくて……


あたしの頭を熱く、混乱させるには十分だった。




「……え、これ、ナニ?」


「は?…なにって、ご褒美だけど」


「あぁ、なるほど。……っえぇ!?」




……これが、ご褒美なんだ。



あたしてっきり、き、キスなのかと……。




「なんだよその反応。……あ、もしかして」




祐介くんがニヤリと口角を上げる。



……やばい。と、本能が語る。




「……キスだと思った?」




ボボッと顔に熱が昇る。


勘違いしていたことより、見透かされたことが恥ずかしい。