始まりは恋の後始末 ~君が好きだから嘘をつく side story~

店員さんに案内してもらった部屋に入れば、そこにはすでに到着していた総務課の女子社員が華やかな笑顔を見せながら席についている。

もちろん男性社員もいるけれど、営業部とは逆に総務課は女子社員の方が人数が多い。

入って行った営業部の社員に視線をやりながら、隣の人と笑顔で何やら話す様子が目に入る。

料理とグラスの置かれた席に奥からつめてとりあえず座ると、営業部部長がまず声を上げた。

「皆さんお疲れ様です。今日は久しぶりに総務課と営業部の親睦会ですので、気楽に楽しみましょう。まだ戻っていない社員もじきに来ると思いますので、とりあえず乾杯して始めましょう。皆さんグラスの用意をお願いします」

そう言うとそれぞれがビールやジュースの瓶を開けて、隣同士注ぎあった。

その様子を見て部長が総務課の課長に乾杯の音頭を引き継いだ。

「それではみなさんお疲れ様です。乾杯!」

「乾杯ー!」

その声と共にあちこちでグラスを当て合う音が鳴り響き、あっという間に話し声がワッと広がっていった。

私もとりあえずビールを飲んで喉を潤すと、目の前に並ぶ料理へと目をやる。

数人分盛られた刺身や焼き鳥へとまずは目が行き、マグロとサーモンを取り皿にのせて、焼き鳥の串を1本手に取って一口食べた。

焼きたてではないけど炭火焼の香りがとても食欲をそそる。

続けてビールを飲めば満足感に浸れる。

そんな風に並べられた料理を食べていると、ふと甲高い話し声が聞こえてきた。