オオカミ君は私の彼氏


「…ここなら…」

ボソッと呟き立ち止まる悠斗君。

「昨日、ここで再会したの覚えてる?」

「うん」

いつも彩華とお昼ご飯を食べている中庭に着いた。

互いパッと手を離す。

…まだ、握られてる感覚が残ってる…体温も。

思い出すだけでまた手汗が…。

「…あの、どうしたの?こんな所まで来て…」

「ここの学校の人達はみんな明るくて優しいね」

「多分悠斗君がすごいだけだと思うよ…?」

「えー?そんなことないと思うんだけどなー」

ほんと、初めて見る光景だったもん。