傾城は時の氏神

総「仕事したら疲れましたねー!帰りに団子でもどうですか?」




雅「いらない。」




総「そう言わずに付き合ってくださいよ‼︎美味しい店知ってるんです‼︎」




雅「こんな時間に甘味処なんてしまってるだろ....」




周りを見れば既に月明かりで




ぼんやりと道が浮かび上がるだけだった。




総「それが一軒だけあるんですよ!ぜひ雅と行きたいって思ってたから!ほら!あそこですよ!」




雅「はぁ....少しだけだからな...」



あまり断るのも怪しいと




血の滲み出した左腕腕を隠すように




腕を組むと総司と暖簾をくぐった。




総「やっぱりここは最高です‼︎」




雅「良かったな。」




総「食べないんですか?」




雅「総司が食べていい。」




総「じゃ遠慮なく‼︎」




嬉しそうに手を伸ばす総司は




ふと雅の様子に手を止めた。




総「顔色悪いですよ?」




雅「気のせいだろ。」




総「そうかなぁ....」




怪しげな目をしながら




団子を頬張る総司。




雅「ちょっと厠。」




雅は席を立つと足早に裏へと消えた。