イジワルなキミの隣で



先輩、光流先輩。


会いたくて会いたくてたまりません。



昼休みになったけど、雨はまだパラパラ降っていた。



どうしても会いたくて


いないだろうなって思いながらも


ダメ元で屋上に行ってみることにした。



バァンッと勢い良く鉄の扉を開ける。


アスファルトは雨でより色が濃くなって、ところどころに水たまりが出来ていた。



それよりも先に目に付いたのは、フェンス前に立って何かを見下ろす先輩の背中。



それが光流先輩のものだっていうことは一瞬でわかった。



テンションが一気に上がって、ドキドキする気持ちが押さえられなくなりそう。



後ろ姿だけでもこんなに胸が締め付けられるなんて。