「ちょっと‼︎聞いてんの?」 ハッとした俺の目の前に、わざとらしく頬を膨らませて怒るケバ女。 傷み過ぎてダメージ受けまくりの金髪の髪が、太陽に照らされてさらに残念なことに。 なんでこんな女と仲良くなろうと思ったんだ、俺。 「んな怒鳴らなくても聞こえてますって。今日はちょっとムリなんで、また」 愛想良く笑ってそう言い、ケバ女の前から立ち去った。 “えー”という残念そうな声を最後に聞いて、屋上のドアがバタンッと閉まった。