「えっ……?あ、ひか、る先輩……?」 壁に寄りかかって腕を組み、光流先輩は私に気付くとぎこちなく目を伏せた。 「悪い。航希との会話聞くつもりなかったんだけど……つい」 「えっ?」 佐伯先輩との会話、聞かれてたんだ? きゃー。 かなり気まずい。 「あ、あのっ!決して弱みにつけ込むとかそんなつもりはなくてですね……私はただ光流先輩が心配なだけなんです‼︎」 あまりにも必死に否定しすぎたせいか、光流先輩は大きく目を見開いてビックリしていた。