「今日の授業は寝なかったのか?」



「はぁ、まぁ」



「ははっ、えらいじゃん」



…………



一つと言ったけど訂正しよう。


変わったことは二つある。


佐伯先輩はやけに素直に


そして


雰囲気が柔らかくなった。



多分もう友達みたいな感覚でいてくれてるのかも。



疑問に思いつつ、食堂にパンを買いに行く先輩について行った。



そしていつものように屋上へ。



「次の授業だりーな、オニ先だし。一緒にサボるか?」



こんな風にそそのかされることもしばしば。



「ダメですよ、単位足りなくなったらどうするんですか?」



「留年したら萌絵と同じ学年か。それだけは勘弁」



「なら授業に出て下さい」