「いや、まったく。花火の日緊張しすぎてやばかったし」 央太の顔がみるみる内に赤くなっていく。 「なんでそこで告らないの?チャンスだったのにー」 からかうように言ってやった。 「ムリに決まってんだろ?振られたら立ち直れねえし」 「男ならはっきりしろ、はっきり」 「俺、萌絵みたいに何回も告れるほどタフじゃないし」 男らしそうに見えて実はヘタレな央太。 「私だってタフじゃないし」 むしろ心折られまくりだし。 あれからうまく笑えないんだ。