「なわけないだろ、後輩だよ後輩。生意気な」 カウンターに肘を付いて、佐伯先輩は私の顔をチラッと見た。 「生意気な、は余計です」 一言多いんだから。 唇を尖らせると、隣から“スネんなよ”とまた頭を小突かれた。 もう‼︎と思いながら隣を見ると、そこには満面の笑み。 肘を付いたまま、頭をコツンって。 「あんまり誰にでもそういうことしない方がいいですよ」 「なんだよ、そういうことって」 「頭触ったりとか」