斉藤未央

朝、遅刻寸前になりながら支度する。



「あ〜!もう間に合わない!」



急いでパンを食べながら髪をとかす。



「もう、いいや!行ってきます!」



私、斉藤未央。


これでも学級委員です!でも、遅く行ってるのには訳が・・・。




私の好きな人がこの時間に登校するから!

そう、私の好きな人…



それは・・・



「おーい!辰也おはよー!」



「おー!おはよ!」



永井辰也。私の好きな人。



はっきり言って



喋った事もない。




私はどちらかと言うとよく喋るのだが、永井とだけは喋った事がなかった。



いつも今日は絶対喋るぞ!と思うのだが、喋れない。



そう考えながら靴を閉まっていると、



「あ。斉藤じゃん」



隣の志村が喋りかけてきた。



「あ。おはよー!」


と言うと


あ!


また目が合った。


ここ最近


永井とすごく目が合うんだ。


それを前永井の事が好きだったまりなに言うと



「気のせいじゃない?意識し過ぎなんだよ」


と言われてしまった。


確かにそうかもしれないと思った。



でも、ほんと目が合うんだよなー!


教室に行くとみんな席に着いていた。


そんな事もお構い無しに



永井はもう支度をしてた。



ヤバイ!と思い急いで私も支度した。


あとは普通の授業。



でも、やっぱり時々見ると目が合う。



なんでだろう。



私が意識してるから?



それとも…



そこで私は一旦考えをストップした。




そんな事あり得ない。




永井が私の事・・・。




「・とう・・斉藤‼︎」




はっ!


志村が私を呼んでた。



びっくりした。



「何?」




「いいから、ちょっと来い!」




と言って私を廊下に呼び出した。