(それぞれ育ってる環境が違うワケだし、多少は仕方ないかもしれないけど……

衝突なんて無いに越したことないもんねー)



私が内心でホッと胸を撫で下ろしていると、

相も変わらず仏頂面の菅原様と担任の高橋先生が私に気付いて近付いてきた。



「高橋先生に菅原様、お疲れ様でございます」


「あぁ……そちらはどうだった?」


「幸いにも、こちらは問題なしですわ。菅原様の方はどうでしたか?」


「……こちらも異常なし」


「いやぁー、すまないねぇ。せっかくの立食パーティーだというのに自由時間を削らせてしまって」



顔を合わせてすぐに打ち合わせを始める私たちを見て、

高橋先生は申し訳なさそうに頭を掻いた。


謝るくらいならちょっとは仕事を減らしておくれよ私はそこのプチケーキが食べたいんだ、じゃなくて。



「大丈夫ですわ、高橋先生。これも仕事のうちですもの」



私は大和撫子な表情(穏やかver)を顔に浮かべると、高橋先生の方へにっこりと微笑んだ。


その隣では菅原様がうんうんと頷いている。